途上国グループ

『21世紀は、水危機の時代』

「21世紀は水の世紀」という表現に象徴されるように、20世紀後半から始まった人口の急激な増加と人間活動の拡大は、グローバルからリージョナル、ローカルにわたる様々なスケールで水循環を変化させ、途上国を中心として多様な水環境問題を引き起こした。特に世界人口の約60%を占めるアジア地域において、人口増加に伴う環境問題の悪化は深刻で発展途上国の多い東南アジアは近年目覚しい経済成長を遂げている一方で経済成長に伴う工業化・都市化の進行に対してインフラ整備が追い付いておらず、自動車の排ガスによる大気汚染、工場排水・家庭排水等による水質汚濁、農地拡大あるいは商業的伐採による森林消失などの環境問題が顕在化・深刻化してきている。本グループではこれらの問題の実態を把握し、適切な政策の提案を研究目的としている。

 


研究事例

・ラオス国雨天時の水路溢水による公衆衛生の検討

 

 ラオス国ヴィエンチャン市では急速に都市化が進んでいるにも関わらず、それに伴った雨水及び汚水管理システムが確立されていない。そのため水路へ流出している水質は悪化している。その改善対策を立てるに当たり着目すべき流出負荷量と水質の関係についても未だにその全容は明らかになっていない状況である。そこで、主に各家庭からの都市排水路への汚水・雑排水流入に着目して糞便性大腸菌数(以後ECと表記)、大腸菌群数(以後CCと表記)及び陰イオン(アニオン)界面活性剤濃度を指標として水質汚濁の視点から見た雨天時の水路溢水による公衆衛生の検討を行った

『ラオス国ヴィエンチャン市の都市排水路を対象としたSWMMによる雨天時シミュレーション解析及び現地調査による公衆衛生の検討』